重苦しいバラード集ではないので、リラクゼーションっぽく聴いてもらえるんじゃないかな
Q.ELTとしては2枚目となるバラードアルバム。今回の制作にあたって何か特別な思いとかあった?
A. 今回は「Many Pieces」以降の楽曲なんで4年前からなんですけど、バラードを抜き出したら14曲もあった。やっぱり多いですよね。それだけELTというものにおいてバラード曲というものはとても存在の大きなものだと思うし、私達もいろんな楽曲がありながらもそれを噛みしめていくこと…。それをここ数年でより一層感じてもきたし、あらためて出すことの意味と出せることへの感謝の気持ちはやっぱり大きいですね。
Q.ELTといえばバラードっていう風潮に一時期ジレンマを感じてたこともあったでしょ?
A. ありましたね。当時は「…そっか」っていう、逃れたいんじゃないけど、少し複雑な思いが。そして、それをちゃんと受け止めてから次へ行くことっていうのが「UNTITLED 4ballads」だった。今回はそんな自分達にとってのバラード曲としっかり向き合い、ありがたいこととして大切にやっていくという気持ちに切り替えてからの数年の作品なんだけど、その頃の想いがやっと確立されるというか、思いはじめてからちゃんと自分の中に根付くまではとても時間がかかることだなって。今回ひとつの形にまとめさせてもらってあらためて感じましたね。
Q.やっと辿りついた、そんな感じ?
A. うん。今はどんな曲調であっても戸惑いはないですね。昔は欲というか、「もうちょっと違う側面を見せられないものか?」っていろいろとチャレンジしてみたかったけど、やっぱり物事にはおのずと出会うタイミングがあって、意味がある。意味があるタイミングに訪れるものだからこそ意味がある。そう思うようになったかな。
Q.出来上がったアルバムをあらたに聴いてみてどうだった?
A. もちろんツルっと聴くこともできるんだけど、その曲ごとに時間の隙間があるせいか集中すると1曲ごとに聴き入ってしまって「うんうん、そうだった」って感じで完結しちゃうとこが…。それは自分の歌唱のことや詞の部分でもそうだし、当時の収録現場の雰囲気とかいろんな思いが蘇ってしまったりね。きっとこれから時間を重ねて聴いていくと自然にツルっと入ってくるようになるんでしょうね。でも今はまだ少しよそよそしい感じ。
Q.振り返ると同時に意外な発見もあったりした?
A. 象徴的だったり表面的なことでいうと、「あぁ歌い方違うなぁ」とか。なかなかその都度振り返ることもなくて、こうしてまとめて聴いてみると、よくみなさんが「歌い方変えた?」っていってた意味がわかりました。
Q.あら、やっと?(笑)
A. あはは、遅いね(笑)。でもそれくらい自分にとってはナチュラルなものだったってことかな。曲の中に入っていって、その中で泳ぐにはどうしたらいいかなぁっていうのは自分の中ですごく自然なことに思ってたんだけど、これは否定の意味じゃなく「なるほどなぁ」っていう発見だったの。変化していくってことは自分のことだから自分がよくわかってるって思いがちだけれども、実はそうじゃなくて自分を知ることはホントに難しいことだなってここ最近あらてめて思う。クセとかもそうだし、それを気付きとして教えてくれるのは人との触れ合いだったり出来事だったり、もしかしたら自然に生きてるものかもしれないし…っていうことですよね。
Q.今回は初回盤の特典がすごく豪華! 縦書きの歌詞も一層、情緒が増して写真ともすごくマッチしてるし、詩集のようだなって。
A.ブックレットは写真家の嶋本 麻利沙さんと歌詞とのコラボレーションで、歌詞からインスピレーションを得て1枚1枚撮り下ろして下さったんです。今回のアルバムのコンセプトが“ギフト”なんですけど、個人的なことでいうとこのブックレットがギフトみたいなもの。言葉と同じように、目で見て入ってくる感情っていうものもあるなって。完成したものを見た時すごく嬉しかったの。 歌詞単体のものに対しての写真というものはないでしょ。見え方や感じ方も違ってきていいなって思った。
Q.ブックレットの後半にはインタビューもあって、読み応えも十分。
A.そんなものも楽しんで頂きつつ、気楽に聴いてもらいたいですね。当時の自分を思い出してもらったり、心地よい空間でうっすら流してもらうもよし。重苦しいバラード集ではないので、リラクゼーションっぽく聴いてもらえるんじゃないかな。

